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認知症 南田洋子さんの八字から推察 vol.2―中医学・漢方と四柱推命 

こんにちは。佑木 美月です。

 

丑月、寒湿のきわみと言われますが、ここ数日、奈良は雪がつもったりとすごい寒さです。

 

今月の読書会で、「四柱推命で読み解く体質と中医学の弁証との差はどれくらいありますか?」という質問がありました。基本的には、同じです。

 

 

違いは、中医学では四診というのを行いますので、それを行うことによって、現状の病気の進み具合がどの程度かより詳しく判断できるというところでしょう。

 

一方、四柱推命の得意分野は、時系列での病気の進行です。

 

たとえば、病気が進行し五臓全部がいたんでしまった場合に、どの五臓が最初に弱って他の五臓に影響を及ぼしていったのか?自分の先天的に弱りやすい五臓の判断がしやすいということです。そして、将来的な病として、どの時期にどんな病気が進行しやすいか、でてくるか、推察できるという点でしょう。

 

さて今日は、前回の続き中医学的観点から認知症についてお話していきます。認知症の症状は様々ですが、老化による脳の機能の衰えは主に「腎」に関係しています。

 

腎(水)は基本的には加齢とともに衰え、その気の強さは先天的に決まっていて原則は増やせません。先天的に腎が弱いタイプだったり、腎を消耗する生活を続けていると若くても腎が弱り、脳髄に栄養が行かなくなります。


その結果、記憶、計算ができなくなったり、精力の低下や腰膝の無力感、めまい、耳鳴り、歯がもろいといった症状などが現れます。

 

腎の働きが弱っている体質を「腎虚」(じんきょ)とよびます。後天的になる場合もありますが、生まれつき弱いタイプの方もいて、そのような方は小さい頃から、疲れやすかったり、免疫力が低かったりします。

 

女性は、出産で腎の気がドバっと使われると言われています。なので、沢山子供を産んでも元気溌剌!という方はもともと、腎の気が強いのだと思います。

 

さて、今日はこのあたりで久しぶりに四柱推命の命運と認知症の病気について一緒にみていきたいと思います。有名人の方が分かりやすいと思いますので出生時刻はわかりませんが、南田洋子さんの八字をとりあげたいと思います。

 

南田洋子さん

1933年3月1日 生時不明

(年)癸酉

(月)甲寅

(日)丙寅

(時)○○

 

大運:約1才8ヶ月立運

1才~乙卯

11才~丙辰

21才~丁巳

31才~戊午

41才~己未

51才~庚申

61才~辛酉

71才~壬戌―2004年甲申年交替

 

時間が分からないので、正確性には欠けますが過去の事象と照らし合わせながらざっとみていきたいと思います。

 

八字は雨水以降、仲春の生まれです。木はしっかりした強さがあり、年支酉金は反剋にあい弱っています。年干の癸水は、さらに木の気を強めています。

 

出生時間は不明ですが明らかに木は強すぎて、この命の「病」となっています。時支にしっかりした日干の根が取れなければ、「木多火熄」(もくたかそく)となり、印多身弱の命になります。

 

「木多火熄」(もくたかそく)とは、わかりやすく言うと、ちょろちょろと燃えているたき火に、どさっと薪を放り込んだ状態で、こうなると火は消えてしまいますよね。そんな消えかかりそうな火にこの八字の丙火はなっているということです。つまり、木に埋もれてしまっているということです。

 

時間に火の根というと、甲午刻か癸巳刻ですが、甲午刻も上が木でダメ。癸巳刻なら、埋もれることは免れるかな・・・という感じです。

 

この命の病は「木」ですから、先天的に木の部位や、木が剋する土の部位が弱いということが言えます。中医学では、木土はほぼセットで病源となりやすいです。

 

また木の気が強すぎて、金や水の部位にも影響が及びます。

 

日干の根がしっかりする、後天運である大運の巳午運などは順調だったようなので、やはり八字は木多火熄となっているのでしょう。

 

もともと木(肝)土(脾)弱く、気血不足、  瘀血(おけつ)が原因での認知症や、水(腎)も弱いので腎虚による認知症も引き起こしやすいタイプと言えます。

 

後天運をみると、61才からの辛酉大運は薬の運でもあり、それなりに援けはありましたが、壬戌大運は壬水はやや生木し、戌土は強い木に剋されますので良くありません。このままでは破土(はど)となって、不適切な強すぎる剋、中医学で言う相乗(そうじょう)となります。

 

火は強すぎる木によって弱められ、木火の流通は滞ります。また戌中辛金も反剋にあいます。(八字内でも金は剋されていますが)

 

2009(己丑)年10月17日に自宅で倒れ、クモ膜下出血との診断を受けて病院に入院し、意識が戻らず、同年10月21日、76才で亡くなっています。己丑年は湿土の気強力で、火はさらに弱ります。また木は頭部もあらわします。

 

ストレスは主に肝(木)、それから心(火)に関係しますが、先天的にもストレスをかなり抱えやすい命式の方ですので、自分のタイプを理解して如何にストレスと上手に付き合っていくのかが、健康を維持する上でも、とても大切なポイントになってきます。

 

 

以上簡単ではありますが、有名な方の四柱推命での例もあげ、認知症について解説をしてみました。

 

次回も引き続き、認知症について連載していきたいと思います。

 

 


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